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インド通信バックナンバー
2014.4.1発行、第426号
インドの衛星放送プロバイダー、タタ・スカイがカラオケ配信を始めたという
ＣＭを観た。インド映画（ＣＭはボリウッドもの）のヒット曲シーンに歌詞がつ
いている。こ、これは欲しい...
3、4年前、インドの居酒屋でインド版カラオケを見たことがある。歌なしのイ
ンスト曲に合わせ、ＰＣ壁紙にありそうなぼんやりとした風景映像の上に歌詞が
表示されるというもの。日本のカラオケにもれなくついてくる風景や無名役者に
よるドラマ映像などはない。歌っていたのは50代くらいの男性グループで、歌好
き踊り好きなインド人なら皆歌が上手そうに思えるが、やはりカラオケで鍛えた
日本人素人の上級者には全くかなわないレベルである。私の連れの30〜40代のイ
ンド人たちは「聞いたことはあるけど、曲名は判らない。相当古いのは確か」と
いうくらい。その場で皆が盛り上がるスタンダードなヒット曲は歌われなかった。
システムもその程度のものなのだろう。
そもそもインドで酒を飲むことは滅多になく、居酒屋（バーではなく居酒屋と
いう雰囲気だった）に行ったのもそれきり。インドにカラオケが普及しているの
かも、あるとすればどの程度のクオリティなのか見当もつかなかったが、ＣＭを
見る限り、ヒット曲が映画そのままの映像で歌詞付きで歌えるなら、常々日本の
カラオケシステムに望んでいたそれそのものなのだ。つまり日本のカラオケには
日本語曲の他に、英語、韓国語、中国語、タガログ語のレパートリーも入ってい
る。英中韓の曲は日本人も歌うだろうし、タガログ語はこぞって歌の上手い在日
フィリピン人の熱い愛顧を得て需要がありそうだ。しかし、どのくらい日本で盛
り上がれば、ヒンディー・ソングが日本のカラオケに入る日が来るのだろうか、
これは私には想像もつかない話。ＤＶＤ映像といっしょに歌えるものもあるが、
やはり歌詞つきでエコーマイクで歌ってみたいではないか。特に往年の名曲を
（今のヒット曲より音が取りやすいし）。
タタ・カラオケはタタ・スカイの衛星放送受信契約者の利用に限られている。
オンラインでカラオケ音楽と映像だけを買ったりすることはできないようだ。こ
のシステムにしても、自宅のテレビに映して自家マイクで歌うもので、カラオケ
ハウスがあるわけではない。カラオケは防音設備の個室で上手い下手を気にせず、
エコーマイクで心置きなく歌ってナンボのもの。タタ・スカイと日本のカラオケ
会社がタイアップしてくれる日を切に望むのであった。
目次
・南アジア地誌事典 第203回 「ステップを踏み、神の息を感じる場所 チェンナイ」 （ルクミニー・ナオコ）
・「憧れの巨匠 ビルジュー・マハーラージが来日！！」 （石井 由実子）
・私だけのインド料理講座、上級編、ヴェジタリアン料理 No.18 第5回 オディシャーその2「POTAL ALOO（瓜とポテトの料理）」 （由 利 三）
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