| Mariamma's Homepage（インド、南アジア総合情報） |
マリアンマのＨＰ
What's New
月刊『インド通信』
| 『インド通信』（インド、南アジア情報月刊誌） |
インド通信のＨＰと最新号情報
バックナンバーとホームページエッセイ
インド通信の催し物ガイド
インド通信の新刊情報（最新版）
新刊情報（バックナンバー）
インド通信バックナンバー
2024.7.30
バイデン大統領の老化批判にトランプ氏銃撃事件が火に油を注いで、あっという間にバイデンが選挙戦から撤退してカマラ・ハリス副大統領が民主党の新しい大統領候補に決まりつつある。黒人・女性と仕分けされる彼女だが、両親の離婚によって実質母子家庭で育ったためか、どうも母方の「タミル人」に思えて仕方がない。
たまたま昨日、チェンナイ南郊に住む友人とやりとりした。この人の町内には、カマラ母の両親が住んでいた。幼いカマラと妹がアメリカから時々「帰省した」という、「おじいちゃんの家」である。
「ゴーパーランさん（カマラ母の旧姓）の家って、今も親戚が住んでるの？」
「ハリスの実家はうちの町内だが、チルクリの実家も隣町なんだぞ！」
「チルクリ？」
こちらもトランプ陣営の副大統領候補として躍り出たヴァンス氏。コテコテの白人保守強硬派のようだが、彼が選ばれた理由の一つとして「妻がインド系だから」と聞いた。ウシャ・ヴァンス氏、旧姓チルクリ、なるほど。両親はテルグ人で、理系専門職としてアメリカに移住してきた。アメリカ生まれのウシャ氏はまだ30代後半と若いが、家庭背景、学歴、経歴にカマラ・ハリスとそっくりな部分がある。この経歴で、共和党のあの夫を選ぶんかなあ…。あくまで長らくインド移民を見て来た身からの感慨だが、カマラが北カリフォルニア、ウシャが南カリフォルニア育ちなことが大きな違いかもしれない。
「ヴァンス夫人の実家はテルグ人だっていうけど、一族はチェンナイ住まいなんだ。」
「あー、お祖父さんがIITマドラスの先生だったから？」
確かにカマラ母実家と、チルクリ実家があるという、IITマドラス校も近い町内は隣どうしだ。私がチェンナイでよく泊まる小さな宿は後者の町内にあるが、その気になれば隣町の友人宅まで歩けなくもない。チェンナイ中心地とはずいぶん風情の違う、少し高級な落ち着いた住宅地でもある。IITの教授とか、引退した官僚（カマラ祖父）が棲み処にするにふさわしい…にしても、アメリカ大領領選挙を左右するかもしれない舞台裏が、はるか遠くインドの町の、さらに郊外の徒歩圏（三鷹-武蔵野、国分寺-府中？笑）で繋がってしまうとは、アメリカの論客の先生に一言感想を聞いてみたくもある。
